へその緒が
切れたあの日から
私たち
親子になったんだね
ゴールテープを切るように
始まったんだよ
二人三脚
腕を組んで
倒れそうになる足元を
気遣いながら
急カーブでは
歩調を合わせ
周りを行く親子に
焦ったり 笑いあったり
助けたり 助けられたり
そして
いつの間にか
親を越して
加速する背中を見送った
親のフィールドを出て
自分の足だけで走ってく
いつのタイミングかわからないが
きっとバトンは手渡した
きっと受け取ってくれてる
どんなに遠くで
わたしの知らない世界を行っても
いのちのバトンを手に握り
行く姿が見える
どんなに距離が離れても
どんなに時の隔たりがあっても
始まりは
あなたの体の真ん中にあって
消えないね
行け
行け!
【20210810】