愛されたことを覚えてて欲しい
眠りにつくまで
撫でたこと
抱き抱えて
背中をトントンしたこと
上瞼が
もう我慢できないくらいに
重たくなって
全身の重みが
こちらによりかかり
その姿を見る私が
どんなに幸せだったか…
小さな寝息と共に
あなたに愛が沈殿していく
あなたの中に
その層があることに気づくのは
誰かを愛おしいと思う時
そして
その愛を覚えてて欲しいと
思う時
愛していると
思っている時は
まだ私だけが
そう願ってる
記憶はもっと深いところで
他の感情とは交わることなく
ただ積もる
そして気づいたの
私の中にも
愛された記憶が
積もっていることに
愛することで
その愛を覚えていて欲しいと
願う今
愛された記憶は
鮮明になる
【20220731】