言の葉の舟 四海を行く

家族と自然と人の心を愛する心筆家のブログ詩集

「穂並に秋の風」

 

穂並に
涼しい風が渡り


実りの秋に
季節は移り

 

七十二候

禾乃登(こくものすなわちみのる)

 

人の心の機微を感じたくて

息づく自然を近くに感じたくて

言葉を一つ一つ紡ぐ

 

黄金の一粒一粒が豊かに頭を垂れ

収穫されるよう

 

言の葉がつながり

流れる一編をしたためる

 

手に取ると

あの白い米粒のように

かむほどに

味のある芳醇な一編に実るだろうか

稲並 言の葉ならべ

つらなる

秋の朝に

 

 

 

【20220905】