月とオリオン座と
見えない無数の星が
夜を渡る
希望と淡い展望と
得体のわからない不安が
私を前へと進める
明ける前の
濃い暗さから遠ざかりたくて
少しでも早くと気持ちがせいて
つんのめって
慌てた私の足が
ようやく歩幅を整える
宙をいく天体は
急ぎも遅れもせず
綺麗に半円を描いていくのに
私は何を急いでる?
私は何を乱れてる?
一定の流れが
私の外と例え一致しなくても
宙が時間をかけて
行くように
私も天体を渡ればよい
流れる
冬の空を行けば良い
【20221114】