言の葉の舟 四海を行く

家族と自然と人の心を愛する心筆家のブログ詩集

「宙(そら)を渡る」

 

月とオリオン座と

見えない無数の星が

夜を渡る

 

希望と淡い展望と

得体のわからない不安が

私を前へと進める

 

明ける前の

濃い暗さから遠ざかりたくて

少しでも早くと気持ちがせいて

 

つんのめって

慌てた私の足が

ようやく歩幅を整える

 

宙をいく天体は

急ぎも遅れもせず

綺麗に半円を描いていくのに

 

私は何を急いでる?

私は何を乱れてる?

 

一定の流れが

私の外と例え一致しなくても

 

宙が時間をかけて

行くように

私も天体を渡ればよい

 

流れる

冬の空を行けば良い

 

 

 

【20221114】