2023-01-24 「春隣」 ブログ詩集 『言の葉の舟』 二十四節気 冬 春 年が明け わずかに春の気配漂い あの生温かな空気を 安易に予想できる時節に 季節は大寒 天の移ろいはまだ暦に沿っていて 外は寒中 息は白く凍えて 春待ち遠しと空を見上げても 今日は降り頻る雪に視界を奪われ 一気に遠くなってしまった春を 背中を丸くして 自分の中だけで広げてみる 春隣 首を埋めた マフラーの中だけが ほんわか暖かく 気持ちだけ 春色の吐息 【20230124】