誰にでも
涙にくれた夜がある
誰にでも
心の傷を数えた夜がある
誰にでも
闇夜に逃げ込んだ覚えがある
あの時
言葉にならなかった刃が
自分をえぐった
あの時
振り上げた拳を
奴でなく物にぶつけた
あの時
何が悲しくて
涙が出たのかわからない
人はいつも
やり過ごすしかない
人はいつも
知らないふりをするしかない
人はいつも
自分が傷つかない方を歩くしかない
それで
いいんよ
それで
少し顔を上げて
それで それで…
いつか
振り返って
いつか
ちょっぴり恥ずかしくなって
いつか
自分のあの時を
卒業する時が来るからさ
【20230324】